新しいお札に描かれる人物、知っていますか?

2020年1月7日更新!!

 

2024年に、みなさんが使っている紙幣(お札)の肖像画が変わります。

今のお金は……

1,000円 →「野口英世」

5,000円 →「樋口一葉」

10,000円 →「福沢諭吉」

 

ですね。

今でも1000円札は夏目漱石だと思っている人もいるようですが……

 

ちなみに新しい紙幣の肖像画に選ばれた人物は……

 

1,000円 →「北里柴三郎」

5,000円 →「津田梅子」

10,000円 →「渋沢栄一」

この3名です!! と言われても……

この人たちって何をした人なの?
と思う人ばかりですよね?
だから調べましたよ!! ちゃんと本まで買ってwww
現在の肖像画に選ばれている3名と2024年から新紙幣で登場する3名+αの功績を簡単にまとめてみました。
お金が嫌いな人はいないでしょう? それならば、いつも自分が持ち歩く人が何をした人なのか? ということくらいは覚えておきましょう!!

【紙幣の肖像画になる条件】

日本には数多くの偉人が存在しますが、紙幣の肖像画になるには、財務省の決めた選考基準があるようです。
それが⬇︎の通り……
・ 日本国民が世界に誇れる人物。
・ 一般的によく知られている人物。
・ 偽造防止の面から、なるべく精密な人物像の写真や絵画を入手できる人物。
「一般的によく知られている人物」は、少し怪しい気もしますが……
あくまで基準ですからね。
メモメモ……
では、お札ごとに肖像画となった人たちの功績を解説していきましょう!!

【1000円札の肖像画】

夏目漱石

・ 印税のシステムをつくった。
・ 日本を代表する文豪。
・ 日本人初英文科の講師
・ 麻雀を日本に伝えた。
『吾輩は猫である』『こころ』『坊っちゃん』など、読んだことはなくても聞いたことのある作品でしょう。
これらは全て夏目漱石の作品です。
今も語り継がれる大ベストセラー作家ですね。
帝国大学の英文科講師として活躍した後に、朝日新聞社に入社します。
ここでの漱石の仕事は「小説記者」です。
会社に行かずに、新聞に連載する小説を書くという内容だったようです。
現代の若者でも知っている夏目漱石の作品……彼は2016年に没後100年をむかえています……長年愛される日本を代表する文豪であることがわかります。

野口英世

・ 細菌研究者。
・ 医学の発達に貢献。
・ 黄熱病、梅毒、蛇毒などの研究をした。
・ 「医学の伝道師」と呼ばれていた。
野口英世の顔は知っているのに、何をした人なのか知らない人は多いでしょう……
彼は細菌研究者として、世界でも活躍していた人物です。
黄熱病の研究をしていたにも関わらず、自分が黄熱病にかか利、命を落としてしまう……という最期でした。
彼の研究は存命中から疑問視されていて、他の研究者からは完全に否定されていたという悲しい事実もあります。
一説ではノーベル賞候補に4度も選出されたが、全て落選。
昔では命を落としてしまうような病気でも、今では未然に防ぐための手段があるのは、彼の力も0とは言えないでしょう。

北里柴三郎(NEW)

・ 日本の近代医学の父。
・ 北里研究所の設立。
・ 狂犬病、赤痢、発疹チフスなどの研究。
・ 慶應義塾大学に医学部を設立。
・ 野口英世の師匠。
注目すべきは、現在の1000円札に描かれている野口英世の師匠が、この北里柴三郎であるというところ!!
弟子が先に採用されたものの、こんなことってあるんですね……
さらには、現在の10000円札の福沢諭吉が創設した慶應義塾大学に医学部を作るためにも貢献したのですから、世間は狭い……偉人はすごい!!
私たちを今でも苦しませている「インフルエンザ」の研究をしたのも北里柴三郎です。
彼が特に力を入れていた「予防医学」でした。
これを聞くと、弟子の野口英世が細菌研究者であったことも納得がいきます。
弟子から師匠へのバトンタッチ……発行されてからしばらくは師弟が私たちの財布の中で再会できる期間がありそうですね。

【5000円札の肖像画】

新渡戸稲造

・ 「武士道」は世界的ベストセラー

・ 日本の心を世界に広めた。

・ 国連職員を務める。

・ 多数の大学で教授を務める

5000円札の肖像画だった新渡戸稲造は、あまり知られていないですよね? 教科書にも載っていた? という知名度の低さです。
彼の最大の功績は『武士道』という本を出版したことでしょう。
『武士道』は日本の心……つまり日本人が大切にしている「価値観」「道徳観」などが書かれています。
時代劇に出てくる「切腹」ということは、何をしていることなのか? も詳しく書いていますが、現在では切腹しないからな……
この『武士道』はアメリカ大統領だった「ジョン・F・ケネディ」にも読まれたというのですから驚きです。
日本人初の農業博士という肩書まであり、『農業本論』『農業発達史』という本も出版されています。
知名度は低くても、功績は立派すぎますね……

樋口一葉

・ 女性の地位を向上させた。

・ 『たけくらべ』などの文学作品を執筆。

・ 貧しい家柄ながらも活躍した。

5000円札では初めての女性が登場しました! それが樋口一葉です。
樋口一葉は母親に「女性に学問は不要」と言われて、進学の道を諦めたというのです。
勉強ができないことを「悲しく辛い出来事」と残しているということで、本当に勉強が好きでたまらなかったのですね……(若者よ、見習おうwww)
父親が借金を残して亡くなってしまい、兄も亡くなってしまい、一葉は17歳で樋口家の母と妹を支える大黒柱にならなくてはいけなかったのです。
『たけくらべ』が森鴎外らにも認められるベストセラーとなるも、一葉は結核の病に倒れ、24歳という若さで亡くなってしまいました。
一葉が小説家として活躍したのは14ヶ月という短い期間でしたが、それでも肖像画に選ばれるほどの激動の人生だったのですね。

津田梅子(NEW)

・ 日本初!! 女子留学生(6歳)

・ 日本で英語教師として活躍。

・ 津田塾学園の設立。

・ 日本女性の教育に貢献。

注目すべきは6歳で海外留学に行ったことです!! しかも、これが日本で初めて女性の留学生というのですからさらに驚きです。(女子留学生の5名の内の1人)
津田梅子(6歳)永井繁子(10歳)山川捨松(11歳)吉益亮(14歳)上田悌(16歳)
この内の吉益亮と上田悌は、最年長ながら1年も経たないうちに帰国……
梅子は10年以上も留学をしていたことで、日本語を忘れてしまうほどに……
日本に帰国した梅子ですが、当時は女性の仕事はありません……そこで梅子は日本語を覚え直して、英語教師として働きます。
そして、女子英学塾(現在の津田塾大学)を開校
「男性と協同して対等に力を発揮できる女性」の教育に力を入れたのです。
実は、樋口一葉が5000円札になるときの候補に、津田梅子も入っていたのです。
女性が活躍する世の中へ……ついに2024年から津田梅子が登場するのです!!

【10000円札の肖像画】

福沢諭吉

・ ベストセラー『学問のすゝめ』

・ 翻訳者

・ 慶應義塾大学の設立。

・ 日本に保険制度を作った。

・ 日本にカレーライスを伝えた?

今では「諭吉◯枚分だな〜」なんて会話が成り立つほど、「10000円と言えば福沢諭吉!!」って感じなのに、知らない人多いです……
『学問のすゝめ』は本当に読んだ方がいいです!! 今ではわかりやすい解説付きの本がたくさんありますよ?
⬇︎マンガ版でも読むべきです⬇︎

伝染病の研究、作家、教育者、啓蒙思想家、翻訳家など、様々な分野において貢献しました。

西洋文化を日本に取り入れたことも有名で「自由」「平等」という言葉をはじめて発表したのは福沢諭吉だと言われています。

 

自由と我儘(わがまま)との界(さかい)は、他人の妨げ(さまたげ)をなすとなさざるとの間にあり。

『学問のすゝめ』福沢諭吉

 

⬆︎この一文がたまらなく好きです……「自由」と「わがまま」の違いを説明する文として、これまで簡潔なものはない!!

 

天気予報を初めて新聞に載せたのも福沢諭吉……カレーライスを日本に伝えたのも福沢諭吉……無敵か!!www

1984年に10000円札の顔となり、2004年に1000円と5000円が変わっても、福沢諭吉だけは変わりませんでしたが、ついに2024年に世代交代となります。
今まで、ご苦労様でした……

渋沢栄一(NEW)

・ 日本初の株式会社を設立。

・ 600社以上の会社創業や経営に関与。

・ 多数の大学設立に協力。

・ 「資本主義の父」と呼ばれている。

福沢諭吉の後を継ぐのは、渋沢栄一さんです!! ……誰?
知らない人も多いのですが、なんと!! この渋沢栄一は、過去にお札の肖像画として使われていたのです!! それがなんとなんと……大韓帝国のお札だったというので、さらに驚き!!
他国でお札の顔になっていた日本人がいたなんて……私も知らなかったですよ。
「Bank」という英語を「銀行」と訳したのは渋沢栄一という説も? これが本当なら、それだけで10000円にふさわしい!!
「みずほ銀行」「帝国ホテル」「サッポロホールディングス」「東京証券取引所」などを含む600社以上の企業設立に携わる。
「国士舘」「同志社」「東京女学館」などの設立にも携わる……
武士として活躍した時期もあれば、官僚としても……経済においても飛び抜けて……なんなのこの人!?
福沢諭吉の後を継ぐには立派すぎるお方です。

【こんな人もお札の顔になっていた?】

明治時代より発行されたお札には、過去にはこんな顔ぶれが……
神功皇后・板垣退助・菅原道真・和気清麻呂・武内宿禰・藤原鎌足・聖徳太子・日本武尊・二宮尊徳・岩倉具視・高橋是清・伊藤博文……
聞いたことあるけれど……

聖徳太子と伊藤博文はわかるけど……ほか誰?
そんな人には是非これを!!
歴史が苦手だった人でも読みやすい1冊です!! むしろ、これで歴史が学べます!!
私もこの本を読んだおかげで、この記事を書けました。
自分の財布に入る人たちのことを理解していないと、お金に逃げられますよ?www

【まとめ】

・ お札の肖像画には選考基準がある。

・ 最近では文化人が選ばれている。

・ 世界で活躍した人も選ばれる。

しおつん
いかがだったでしょうか? 本当にざっくりとした説明ですが、ちょっとでも興味をもっておくと、外国人に……

ニホンノオサツ二カカレテイルヒトハ、ナニモノデスカ?
と聞かれても怖くありません!! そんなこと聞く人いないか……
一昔前は「政治家」が選ばれていたようですが、最近では、「文化人」「世界でも活躍」「勉強熱心」「何かを設立している」人が選ばれている傾向にありますね。
この4つにチャレンジすれば、あなたもお札の肖像画に選ばれるチャンスが!!
……あるかもしれませんよ?
あ!! 2000円札のことをすっかり忘れていた……
おすすめの記事