
2020年6月2日更新!!
⬇️本日、解説する本はこちら⬇️
『教師崩壊』(PHP研究所)
著者 妹尾昌俊
2020年4月28日初版
・ 日本教育の事実を知りたい人
・ 学校の現状を把握したい人
・ 人に教えることを仕事にしている人
⬆️当てはまる方は、必見必読!!⬆️
目次
【『教師崩壊』著者 妹尾昌俊 プロフィール】
妹尾 昌俊(せのお まさとし)
徳島県出身
教育研究課
学校業務アドバイザー
[経歴]
・京都大学大学院法学研究科を修了
・野村総合研究所を経て2016年に独立
・全国各地で教職員研修やコンサルを手がけている
・中央教育審議会「学校における働き方改革特別部会」委員
・著書に『変わる学校、変わらない学校』(学事出版)など
【『教師崩壊』結論!! 読むとどうなる!?】
『教師崩壊』とは、かなり衝撃的なタイトルだ!!
ページをめくっていけば、まさしく教師が崩壊している現状を知ることができる!! なにも、教師という職のある人がすべて悪いとはどこにも書いていない。問題は日本の教育システムや学校のシステムにある。
私も人に教える立場の人間として、考えなければいけないことはたくさんある。今の教育の現場では、教師が勉強をして新しい学びを得ようとしていないのは事実。
この話を聞いて「自分には関係ない」と思っている君は要注意だ!! 君だって先輩として後輩に何かを指導する時がくる。ということは、教える側の人間になるということだ。そして自分の子どもを安心して預けるためには今の教育の現場を知る必要がある。
一昔前の教育とはまったく違う今の教育現場……
なにが崩壊しているのか?
その目で確かめるんだ!!
【『教師崩壊』引用解説】
※ ここからは引用解説です。
本の一部を抜粋しておりますので、
読みたくない方は「書籍情報」まで
飛ばしてください。
【引用①】無意味な校則の数々を知る
茶髪禁止、スカートは膝下5センチ、下着は白のみ、夏は日焼け止め禁止、冬でもストッキングやタイツ、マフラーなどをしてはいけないなど、理不尽と思える厳しい校則が問題になっています。2019年には『ブラック校則』と題した映画も公開されました。
2017年には、生まれつき茶色い髪を黒く染めるよう、学校から何度も指導され精神的な苦痛を受けたとして、大阪府立高校3年の女子生徒が府を相手取った裁判を起こしました。『教師崩壊』(PHP新書)妹尾昌俊
そのルール
本当に必要ですか?
君の学校にも、わけのわからん校則はなかっただろうか? 私は学生時代にわけのわからん校則には「この校則ってなんのための校則ですか?」と先生に聞いてみたことがある。すると返ってきた答えはこうだった……

先生が説明できない校則なんて、必要なのだろうか?
また、あるときは「黒髪じゃないと、うちの学校の生徒はだらしないと思われるし、社会で恥をかきますよ」と言っていた。髪の色で世間から「だらしない」と判断されるのであれば、職員室にいる先生の大半は「だらしない人間」と言われてもおかしくない。
こんな例はかわいいものだが、引用に書いてあるように裁判にまで発展するケースは笑い事ではない。
学校や会社によって、校則や社則は大きく違うだろう。しかし、そのルールは本当に必要なのか? を疑いもせずに従うことは危険だ!! 昨今では「パワハラ」「セクハラ」のルールも異常になってきている。それぞれの学校や会社のイメージを落としたくないことを理由に、「名指しで注意すること」さえもパワハラと判断され、社員同士が触れ合うこと自体もセクハラと判断される……同性が手を触れてもNGとなれば、私の学生時代はパワハラ&セクハラのオンパレードだった。
ルールを作る人間も、ルールに従う人間も、存在するルールを疑うことだ!!
そのルールは、人を殺してしまう可能性だってあるのだ!! 決して大袈裟な話ではない……
【引用②】教師は読書をしない?
筆者の独自の調査でも、教師の1ヶ月の読書量について聞いたところ(小説、漫画などは除く)、小学校教員の約3割、中学校、高校の教員の4割以上が「0冊」と回答しました。多くの本を読んでいる人も一定割合いますが、大半が0冊または1冊という結果でした。おおよそ6〜8割の教員は本から学びを得ておらず、1〜2割の教員はたいへん熱心に本から学んでいる。そんな二極化した状況が見て取れます。
『教師崩壊』(PHP新書)妹尾昌俊
「読書をしろ」と
言える立場ではない!!
読書ブロガーとして、この項目は見逃すことができなかった……社会人の勉強時間が平均6分という事実を知っていたので、さほど驚くこともなかったが……教師で熱心に勉強しているのは1〜2割とは、あまりにも少なすぎではないだろうか? もちろん教師は忙しい。しかし、本を読んで学ばないから忙しさから抜け出せないんだ!!
自分が本を読んでいないのに、学生たちに「読書をしなさい」と言ったり「読書感想文」を書きなさいと言っても説得力なんてあるはずない。
学生たちが先生の言うことを聞かないのは、こうした大人たちのウソがきっかけになる。学生だってバカじゃない!! 大人のウソは子どもたちの目にハッキリと写し出されてしまうのだ。これは私が自分に常に言い聞かせていることだ。
教師や指導者は、学生や生徒のお手本をして行動しなければいけない。野球の経験は0、ルールブックだけしか読んだこともないおじさんに野球を教えられても、真剣に練習したいと思わないだろう? 今の教師は、それと同じことをしているんだ。学生たちが授業をサボる気持ちも理解できてしまう。
解決策はただ一つだ!!
勉強するしかない!!
大人が勉強する姿を見せれば、子どもだってついてくるんだ。説得力のある大人は、みんな行動している人だ!!
【『教師崩壊』書籍情報】
読みやすさ |
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適正レベル | 初心者・中級者・上級者 | ||
本の特徴 | ・318ページ ・6章に分かれている ・図や統計データが多い ・学校現場のリアルを知れる ・日本教育の問題提起が主 |
(適正レベル)
初心者・・・月1〜3冊
中級者・・・月3〜6冊
上級者・・・月10冊以上
・ 日本教育の事実を知りたい人
・ 学校の現状を把握したい人
・ 人に教えることを仕事にしている人
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【まとめ】
・ ルールに支配されずにルールを疑おう
・ 教師や先生は自分の行動から変えよう
・ 『教師崩壊』を読もう!!
今日紹介したものは一部に過ぎない。学校を卒業すれば、多くの人は教育現場のリアルを覗くことはできなくなる。『教師崩壊』では、今の教育現場の実態を覗くことができる。読み終えて思うことは、「これって学校だけの話ではないのではないか?」ということだ。
会社でも同じようなことが起きているのであれば、この本は教師以外の人も読むべき1冊と言えるのではないだろうか?
正直言って、かなり暗い気持ちになる……それは覚悟して読んだほうがいいが、本を読んだあとに少しでも良くなる方法が1つでも頭に浮かべば、本を読んだ価値を生み出せる。楽しい本ばかりではなく、たまには自分と向き合う本を読んでみてはいかがだろうか?
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