
読書が苦手な人は頭の中で「理想の読書家」を決めてしまいます。
「本は最初から最後までしっかり読む」
「文字がぎっしり詰まった本を読む」
「1ヶ月に最低10冊読む」
などなど……上に書いたもの以外でも、読書が苦手な人がイメージする「理想の読書家」の条件がたくさんあるでしょう。
しかし、これは全部勘違いです!!
あなたの描く「読書家」も同じ人間で、特殊能力がある人ばかりではありません。
「理想の読書家」のイメージ像が壊れることで、あなたの「読書」へのイメージがもっと軽いものになるでしょう。
「本は最初から最後までしっかり読む」
「本は最初から最後まで読むべきだ!!」と、誰が言いはじめたのでしょう? 意識としては素晴らしいです。しかし……
「小説」に関してはストーリーがあるので最初から最後まで時間をかけてじっくり読む必要がありますが、「ビジネス書・実用書」(ビジネス書・実用書の説明は別記事で)については、自分の読みたいところだけを読めばいいのです!!
あなたは、ゲームの攻略本を最初から最後まで一字一句読んだことはありますか? 雑誌を最初から最後まで読んだことがあるでしょうか?
おそらく、自分の「知りたいこと」が書いてあるページだけを読みますよね?

もったいない……
と感じる人もいるでしょうが、1800円払って観る映画の内容を観終わった後に「すべて話してください」と言われて話せる人はいるでしょうか?
むずかしいことですよね?
1500円の本の中で、今のあなたにとって「知りたいこと」が1つでも書いてあって、尚且つ、今あなたが悩んでいることが解決するのであれば、本はそれだけで価値があるのです。
攻略本も、ゲームで行き詰まったときに本を開いて「この街に行って、この人に話しかけると鍵がもらえる」という「知りたいこと」を1つ見つけるだけでも価値がありますよね?
せっかく「知りたいこと」が書いてある本でも、全部読み終わった頃に……

いいこと書いてたのに
忘れてしまった……
こうなってしまってはもったいないです。
あなたには、限られた時間があります。「知りたいことを最短で探す」ためには「最初から最後まで読む」という考え方をなくしてしまいましょう!!
どんな本でも攻略本や、雑誌を読む感覚で読み進めればいいのです!!
途中まで読んで、「この本には自分の知りたいことは書いていない」と思ったら、本を閉じる勇気も必要です。これも、あなたの貴重な時間を無駄にしないためです……
「文字がぎっしり詰まった本を読む」
「文字がぎっしり詰まったの本」→「素晴らしい本」ではありません。
これは、「読書が苦手」な人の多くが勘違いしてしまうことかもしれません。
そのためには「イラスト」や「グラフ」など、文章を補助するものが必要です。
文字がぎっしり詰まった本は一見、「これは素晴らしい本だろうな」「濃い内容が書いてあるんだろうな」などと思われがちですが、読む人の目線で考えられていない本が多いことも事実です。
「読書が苦手」な人が最初に手に取る本の多くは、ぎっしり文字が詰まった本です。
最初の1冊というのは、「1冊読めた!!」という自信をつけるための起爆剤のようなものです。
「読書家」と呼ばれる人が全員「文字ばかりの本」を読んでいるわけではありません。
本の価値は「文字の量」では測れないものだということを覚えておきましょう。
極端な話をすれば、小説よりマンガや絵本の方が学べることが多いのであれば、堂々と、マンガや絵本を読むべきです。
本を1冊読み終えた後に「どんな学びがあったのか?」「理解できたか?」が大切で、「1冊読み切ったけど、学べなかった」では、時間の無駄になってしまいます。
「1ヶ月に最低10冊読む」
確かに「読書家」は1ヶ月に10 冊以上を読んでいる人もたくさんいます。
しかし、これも先ほどのことと類似しますが……
漢字のテストに備えて1000回漢字を練習しても、テストで書けなければ意味がないですよね?
大切なことは、読んだ冊数ではなく「学んだ知識が自分のものになっているのか?」です。
最初は1ヶ月に1冊読むのも大変かもしれません。しかし、今は「読書家」と呼ばれている人だって、「頑張っても1ヶ月に3冊くらいしか読めなかった」なんて時期があります。
最初から「読書家」を目指すのではなく、自分の読書のペースを見つければいいのです。
まとめ
いかがだったでしょうか? あなたが思っていた「理想の読書家」と「現実の読書家」の違いが少しは理解できたでしょうか?
そもそも「読書家」というものは、目指してなるものではなく「気がついたら読書家になっていた」というパターンが多いです。
私自身も、友人に「しおつんは読書家だよね?」と言われるまで、自分が読書家だなんて気づきませんでしたから……
そんな読書家も、みんな同じ本を読んでいるのではなく、それぞれが「自分の知りたいこと」を知るために本を読んでいるのです。