
2019年12月30日更新!!
役者を目指すあなたへ……
演技を学ぶ本を読みたい。
どの本を読めば良いのかわからない。
スタニスラフスキーって誰?
役者が「演技」を本から学ぼうとしても、街の書店には「演技術」の本が置いてありません。
そうなると、ネット注文で買うしか手段がありませんよね?
「演技術」の本は、「小説」や「ビジネス書・実用書」のように出版されている数が多くないので値段が高いです。ネット注文で中身を確認せずに高額な本を買うのは、気が引けますよね?
そこで今日は「役者が読むべき本」と題して……
という本をいくつか紹介していきます。なるべく高額ではなく分厚くない本に絞っていますので、本を読むのが苦手な役者でも読めると思います。
では、早速紹介していきましょう!!
目次
【『スタニスラフスキーへの道』】
『スタニスラフスキーへの道ーシステムの読み方と用語99の謎』(未知谷)
(著)レオニード・アニシモフ
(訳)遠坂創三・上世博及
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役者であれば「スタニスラフスキー」の名前は知っておくべきでしょう。
しかし彼の書いた本は、とにかく分厚くて気が遠くなるような文字数で書かれているものが多いのです……今回紹介する『スタニスラフスキーへの道ーシステムの読み方と用語99の謎』は、入門編の本です。
「スタニスラフスキーシステムは、簡単にいうとこんな感じです」と教えてくれる本なので、初心者にオススメです。
【『演技と演出のレッスン』】
『演技と演出のレッスン』(白水社)
(著)鴻上尚史
鴻上さんは日本を代表する劇作家であり、演出家です。この本は、「役者が台本から何をキャッチして、どう演じるのか?」ということが、わかりやすく書いてあります。「スタニスラフスキーシステム」のことを交えて書いてあるので『スタニスラフスキーへの道ーシステムの読み方と用語99の謎』と
合わせて読むと、理解しやすいと思います。
私は学生時代に鴻上さんの演技レッスンを受けたことがありますが、本当に変わった人でした(笑)
【『演出家の仕事』】
『演出家の仕事』(岩波新書)
(著)栗山民也
※ (在庫がないためリンクはありません)
栗山民也さんは、『かもめ』『ワーニャ伯父さん』『オセロー』などのストレートプレイのみならず『マリー・アントワネット』『デスノート』といった、ミュージカルの演出も手がける、私が尊敬する演出家でもあります。タイトルは『演出家の仕事』ですが、役者は演出家の要求に応えることが仕事だと言えますね?
「演出家は、どんなことを考えて仕事をしているのか?」を知ることは、役者にとっては重要なことですし、なかなか聞くことができません。
【平田オリザさんシリーズ】
『演劇入門』(講談社)
(著)平田オリザ
『演技と演出』(講談社)
(著)平田オリザ
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平田オリザさんも、日本を代表する劇作家であり演出家です。
「演劇的なセリフ」ではなく「日常の話し言葉」で作品を演出することで、演劇界に衝撃を与えた方です。ここでは2冊を紹介していますが、この他にも多くの本を出版されているので、2冊を読んでから「もっと深く知りたい!!」と思った方は、他の本も読んでみることをオススメします。
【シェイクスピア 3冊は読むべし】
シェイクスピアの作品は、途中で挫折してしまう人が多いです……
古い言葉を使っていたり、説明的なセリフが多いことが原因かもしれません。
しかし、役者ならば必ず『ロミオとジュリエット』『マクベス』『ハムレット 』は読んでおくべきです。理由としては、稽古場で演出家が「ロミジュリのバルコニーシーンみたいに……」「マクベスの3人の魔女のように……」「ハムレットの独白のように……」などと、例え話をする機会が多いからです。私の経験では、『ロミオとジュリエット』『マクベス』『ハムレット 』の3作は、演出家が例え話に出す機会が多いと感じます。
下記で紹介しているのは翻訳者が「松岡和子さん」という方です。各ページの下のスペースに補足が書いてありますので、初心者でも読みやすくなっています。
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シェイクスピアが読める人は、1つでも多くの作品に触れるようにしましょう。
シェイクスピアの4大悲劇として有名な『オセロー』『マクベス』『リア王』『ハムレット 』は抑えておきましょう。
※ 『ロミオとジュリエット』は4大悲劇に含まれていないのは意外ですよね。
『夏の夜の夢』『十二夜』『ヴェニスの商人』『テンペスト』などの喜劇もオススメです。
シェイクスピア以外だと……
アントン・チェーホフの『かもめ』『ワーニャ伯父さん』『三人姉妹』なども、オススメです。古い作品ですが、本に書いてあることは「権力争い」「嫉妬」「復讐」など、現代にも通じる内容ばかりです。言葉の言い回しに惑わされずに、読解力のトレーニングだと思って読むことで最初は「なんとなくストーリーを掴む」というくらい気軽に読んでみましょう。
【『成井豊のワークショップー感情開放のためのレッスン』】
『成井豊のワークショップー感情開放のためのレッスン』(論創社)
(著)成井豊
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成井さんは先日、惜しまれつつも活動を休止された「劇団キャラメルボックス」の劇作家であり演出家です。この本には役者のトレーニング法が書かれています。
1人でできるものから、2人でやるもの、団体でやるものなど、様々なトレーニング法が書かれています。読むだけでも勉強になるのですが、是非あなた自身で試してみるといいでしょう。
【まとめ】
・ スタニスラフスキーは必ず読もう!!
・ シェイクスピアは名シーンだけでも読もう!!
・ 実技だけでなく本からも学ぼう!!
演技術の本を探すのは、本当に苦労します。私もネットで様々な情報を収集してから買います。実際に手にとれないと、ギャンブルのような感覚で本を買うことになるので失敗もたくさんしてきました。
「新宿の紀伊國屋書店」「池袋のジュンク堂書店」「神保町の三省堂書店」には、演劇関連の本が多く並んでいることが確認できています。私は、この3つの書店に出没することが非常に多いです。
多く出回っていないだけで、演技術に関する本で役立つものは必ずあります!!
それを本気で探せる情熱があれば、本を読んで学べることが多いでしょう。
まだまだ私も「演技術」の本を探しています。正解が決まっていない演技だからこそ、多くの人の演技に対する考え方を学んで、自分のスキルアップに繋げていきましょう!!
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